2010年9月 7日 (火)

96時間

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サスペンス物としてはとっても雑なプロットなのだけど、そんなこたあどうでよくなるくらい問答無用に面白い。


「やめときなさい。子供同士での旅行はいけん。外国は悪いヤツがいっぱいだ。」
「いやや、いやや。アタシはもう17歳や。いい子にするから大丈夫やっ。」

オヤジは心配性だが娘に泣きつかれてはどうにもこうにも。

そしてきっちり人身売買組織に拉致されてしまうのである。

ここから人身売買組織の悲劇が始まるというお話し。

このオヤジがどうしようもない程強いのである。
疑わしきは罰せずどころか疑わしいやつは皆殺しなのである。もう死んでるのに弾丸ぶち込んでるし、口を割ってるのに許してもらえないし。
大藪春彦の小説を完全映画化するときっとこんな感じなのだ。

リーアム・ニーソンの淡々とした演技。普通のおじさんぶりとキリングマシーンへの変貌ぶりが楽しすぎる。たぶん、シュワルツェネッガーとかスタローンが演ると面白さは半減なのだろう。
脳みそゴリラ的な主人公より、ご都合主義ではあるが冷静に組織に迫っていく過程が結構カタルシス体験なのであった。

しかし、世の中悪いやつばっかだなあ。

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2010年9月 4日 (土)

007/慰めの報酬

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もともと観た映画を忘れないでおこうと始めたブログだけど、映画館で観たこの映画は2008年の正月映画?だったかな。2年半経ってからブログに書くつうのもどうなのよ、内容全然思い出せんし。

もともと腰は重いほうだけど、自分でも嫌になるくらい動かん。
宿題も8月31日は必ず徹夜だったし、買い物に出かけても途中で本来の目的を忘れてしまう。
って、これは腰が重いんじゃなくてただの健忘症か何かか・・・。

おっと、慰めの報酬がどんな映画だったのか書かなくては。

・・・・・・。

ええと、前作の「カジノ・ロワイヤル」の続きから始まるんだっけ。
で。

・・・・・・。


うーーん。面白かったような気はするけど・・・。

あ、そうそう、ボンドガールのオルガ・キュリレンコという変な名前の人は、めちゃ好みでした。


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2010年7月12日 (月)

Dr.パルナサスの鏡

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ヒース・レジャーが撮影途中で急逝してしまったのでどうなるのかと思っていたらこういうことだったのか。
3人の代役が怪演すぎて気持ちよかった。というか悪かったというか。



ジュード・ロウとヒース・レジャーとの繋ぎ目判らんし。





映画の内容といえば、相も変らぬギリアムワールド全開で、イケメン俳優目当てで映画館に足を運んだ客の足元を思いっきりすくっているのがまた楽し。



「いや〜ん。わたしデップが出てるから観にきたのにい〜」とか言ってる奴を蹴散らしてくれるギリアムありがとう。あなたは僕たち変態の星だよっ。



パルナサス博士の中に入っていくと自分の願望の世界。
パルナサス博士と取引をした悪魔はトム・ウェイツ。
パルナサス博士の嫁と娘はロリモデル、リリー・コール。
鏡の世界のヒース・レジャーがジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル。
肝心のパルナサス博士はクリストファー・プラマー。



その辺りを押さえておくと、楽しめる人は思いっきり楽しめるし、楽しめない人は思いっきり楽しめないっちゅうねん!




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2009年5月 4日 (月)

Gガール

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ユマサーマン扮するGガールは、スーパーガールなのである。ガールと言ってもいい年してるのだけど。

スーパーマンの従姉妹のスーパーガールは可愛かったけど、Gガールはちょと違う。
性欲も嫉妬深さもハンパじゃないのだ。ってエロ映画か、こりは。

しかしなんですな、彼女が空飛べたら、絶対試してみたいですよな。

空中えっち・・・。

くだらなすぎて面白い・・・。

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2009年1月 1日 (木)

0:34 レイジ 34 フン

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年の瀬も押し迫ってくると、どうも慌ただしくてよろしくない。
正月なんて12月31日が1月1日になるだけなのに、ジタバタしても仕方ない。

餅だって一食に4個食べたとして一日12個。
松の内を過ぎる15日までに180個を食べなくてはならないのである。
そんな大きな仕事を控えているのにジタバタすれば腹が減るだけである。
ああ。早く正月来ないかなあ。楽しみですぞ。

しかし、そんな逸る気持ちを抑えて、男はどっしり構えて映画を嗜むのである。

「窓と換気扇お願いー。」

わはは。何を寝ぼけたことを言っているのだ。
私は今から映画を観るのだ。掃除など女、子どもに任せておけばよい。

「はいっ。すぐに取りかかりますっ。」

掃除も済んだ。映画を観るのだ。久しぶりなのだ。

「あと、トイレとお風呂もお願いー。」

何ということだ。ちょっと甘い顔をすればすぐにつけ上がりやがる。
今月は忙しかったのである。社会の荒波に揉まれていたのである。
少しガツンと言ってやらねばなるまい。

「はいっ。喜んでっ。」
わしは、居酒屋のおやじかっ。

さあ、映画を観るのだ。

手に取った一本は「0:34 レイジ 34 フン」というホラー映画。
0:34の終電に乗り遅れてえらい目に遭うお話。

フランカ・ポテンテという女優が主役。
なんじゃ、ふらんく・ぽてちん?
と思いきや「ラン・ローラ・ラン」のおねいさんだったか。

「ラン・ローラ・ラン」→「ボーン・アイデンティティー」。
回を重ねるごとに逞しくブサイクになる、ぽてちん。

ランローラの君は好きだった・・。
でも、もう一緒に歩むことはできないんだ。縁があったらまた会おう。

さて、映画の方は、意味深なタイトル、終電後にやってくる無人電車てな素敵なシチュエーションに妄想系サスペンスホラーを期待していたけど、とんでもねえスプラッターものだった。

だめだよ、ぽてちん。もう君とはお終いだ。

ま、無人の地下構内、隠された側室、なんでこんな所にあるんや?でも何故かある手術室や、弱そうだけど取り敢えず気持ち悪いクリチャー、人体標本など、米映画にはない雰囲気ある描写は、「気持ち悪い好き」にはこたえられませんね。

ああ。とんでもない映画を観てしまった。
激しい後悔の念とともに壁に掛けてある時計を見上げると「0:34」を指していた。




おおおおおおぉ。









年が明けた。





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2008年8月 6日 (水)

300 <スリーハンドレッド>

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300人のスパルタ軍対100万人のペルシア軍。
胸のすくような巧みな戦術に、剣と楯の肉弾戦。史実に基づいた重厚なストーリー。
そんな壮大な歴史絵巻を期待していた。
なんじゃ、こりは。


この映画に出てくる人たちは、筋肉もりもりなのである。
僕の太ももより、この人たちの腕の方が太いのである。
肉弾戦は肉弾戦なのだが、それだけ。
ペルシア軍は忍者みたいん出てくるし、クリーチャーまで登場するし。


CGといい、セピア調の映像といい、「男祭り」だけに焦点を絞ったストーリーといい・・・。

面白かったなあ・・・。

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2008年7月 4日 (金)

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これだけは・・・


こりだけは観てはいけない・・・。

(でも観る人は観るし観ない人は観ないんだろうな。)


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SAW2
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2008年6月15日 (日)

10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス

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10分間の短編オムニバス作品集。「映像とは芸術なり~~っ。」と鼻の穴を膨らませず肩の力を抜いて観ようではないかっ。
むにゃむにゃ・・・・。zzzzzz・・・・。

15人の監督が「人生」「時」をテーマに手がけた『人生のメビウス The Trumpet』と『イデアの森 The Cello』

『人生のメビウス The Trumpet』

こちらはテーマが「結婚・誕生・進化・孤独・死・運・郷愁」と『イデアの森』より具体的な分、さらりと楽しめる。


「結婚は10分で決める」 アキ・カウリスマキ
10分の枠でありながら不思議と「間」を感じる映画。20分、30分の短編を観ているような気分になった。それなのに退屈さは全く感じない。
しかし不機嫌面のこの女優・・・。今までの人生が余程面白くなかったのか・・・。
でも結婚を申し込まれてからも同じ表情だったなあ。・・・地顔か?

「ライフライン」 ヴィクトル・エリセ
なんとこの監督は10年に一作しか発表しないのだそうな。
三年寝太郎ならぬ十年寝太郎なおっさんである。

ベッドで眠っている母親。傍には新生児なのか?赤ちゃんも眠っている。
母親は産後の疲れを癒しているのだろうか。・・・と、赤ん坊の服から血の染みがどんどん広がっていく。母親は気づかない。
場面変わって、子供が自分の腕に時計を描きこんでいる。これ僕も小さい頃やったことがある。

草を刈る農民はのどかな時を。あまりにも静かな時の描写に幸福感と不安感が交差する。そして、新聞記事によるとナチスがスペインに侵攻。

ああ、モノクロームの田園風景が素晴らしい。

「失われた一万年」ヴェルナー・ヘルツォーク
頑に文明の侵入を拒否し続けてきた南米の裸族。拒否していたのか、たまたま文明に出会わなかっただけなのか。そんな彼たちも探検隊との接触により20年間で1万年の進化を遂げてしまうというドキュメンタリータッチのお話。
彼らにとって文明は意味があったのだろうか。ま、フィルムは退屈でしたん。

「女優のブレイクタイム」ジム・ジャームッシュ
撮影中の女優のに与えられた休憩は10分。トレーラーの中で煙草を吸い、恋人に電話をかける。休憩時間中にもひっきりなしに出入りするスタイリストやスタッフ。
何かが起こりそうで何も起きないという絶妙の塩梅がジャームッシュの真骨頂。
ハイヒールを脱ぎタバコをふかすクロエ・セヴィニーに鼻の下を伸ばしている場合ではない。

「トローナからの12マイル」ヴィム・ヴェンダース
今回の旅のお相手はドラックを過剰摂取した男とのバッドトリップ。
ラリラリになりながら車で病院を探す。やっと辿り着いた病院は非情にも休診の看板が。
幻覚シーンと重なって生きるか死ぬかの摩訶不思議な世界を堪能。こりは面白いで。


「ゴアVSブッシュ」スパイク・リー
当時の民主党ゴアと共和党ブッシュの戦いを辿る。
ゴア優勢との下馬評を覆し何故にブッシュが選ばれたのか。今もう一度観てみると違った見方ができるかもしれない。イラク戦争は予定されていたことなのかも。

「夢幻百花」チェン・カイコー
家が建ってもいない荒地に引越しを依頼する男。
イカれた奴は相手にしてらんねい、という運送屋を巻き込みパントマイムの引越しが始まる。
段々とファンタジーになっていくところが秀逸だけど、現代の中国を扱っているところが今のあれやこれやと重なる。



てなわけで「人生のメビウス」の方がリアルタイムの監督陣なので取っ付きやすかったけど、好みとしては「イデアの森」かな。

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2007年11月25日 (日)

10ミニッツ・オールダー イデアの森

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10分間の短編オムニバス作品集。
「映像とは芸術なり~~っ。」と鼻の穴を膨らませず肩の力を抜いて観ようではないかっ。むにゃむにゃ・・・・。zzzzzz・・・・。

15人の監督が「人生」「時」をテーマに手がけた『人生のメビウス The Trumpet』と『イデアの森 The Cello』。

『イデアの森 The Cello』

「水の寓話」 ベルナルド・ベルトルッチ
あれですな。タバコを買い行ったお父さん、そのまま帰ってこなかった・・・、という話ですかな?
オチが面白い。落語のオチである。
実際のところ時間の概念とはこんなものなのだろうか。

「時代×4」 マイク・フィギス
4分割クロス映像。これは目(頭)がおかしくなる。
4回観れば判る?4回楽しめる?4回退屈する?
ただ映像には引き込まれる。
この監督、天才なのか頭でっかちなのかは判らんがヘンな奴だということは間違いない。

「老優の一瞬」 イジー・メンツェル
これは凄いなあ。人生とは10分間で語れてしまうのだな。やはり映像は芸術だった。
人の人生を天空から見下ろす快感と自分に重ね合わせた時の感傷と残酷さ。
うーん、これは凄い。
台詞が一切なくても語りかけてくる。

「10分後」 イシュトヴァン・サボー
幸せなひと時から不幸のズンドコに転げ落ちるには10分もあれば十分なのですな。怖いですわ。物語は、さてこれからどうなる?というプロローグでしかないのだけど、短いと色々と想像を膨らませてしまう。父ちゃん、嫌やったのやなあ・・・。

「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」 クレール・ドゥニ
こりはさっぱり。退屈。話が難しい。
列車からの風景がキレイ。(話についていけなくなると窓から外を眺めてみるといいね。)

「啓示されし者」 フォルカー・シュレンドルフ
これは蚊の目線なのか?蚊と言えども空を飛ぶものは神なのである。日常の風景でさえ、それぞれの人たちにとっては深い意味をもっている。でも蚊だからぶーーん。と飛ぶだけだ。

「星に魅せられて」マイケル・ラドフォード
これと「老優の一瞬」 がマイベスト。判りやすいし、悲しく切ない。
しかしこの手のフィルムにSFをもってくるところが素敵。タイムトラベルで10分間で80年間を過ごしてしまった男の話。冷たい画面と暖かい人物描写の対比が秀逸。えっえっえっ←泣いている。

「時間の闇の中で」ジャン=リュック・ゴダール
ええと、なんですか?ゴダールですねん・・・。さっぱりですねん。しかも反則のような映像のコラージュ。しかしワケ判らんままに画面に惹き付けられるのは(うそ)やはりゴダールの成せる業なのか。判ったフリをするのもけったクソ悪いし、あーーーやだやだ。

同じ10分でも作品によって感じる長さが違う。
駅のトイレに駆け込み全ての扉がふさがっていたときの10分は永遠に匹敵する。


zzz。

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2007年7月24日 (火)

PROMISE

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午後九時。
風呂に入り、パジャマに着替え、体の節々に丹念に天花粉を振りかける。
塩こしょうを少々擦り込み、溶き卵にくぐらせる・・・。
パン粉をしっかりとつけ油の温度は180度・・・。

って、誰がトンカツやねーーーーーーーんっ!!!

「さて、寝るか・・・。」

布団に入り目をつむったものの、さすがに九時は大の大人が寝付くには早すぎた。
眠れませんの。

仕方なくテレビで放映していた「PROMISE」を観ることにする。

監督はチェン・カイコー。
「キリングミー・ソフトリー」しか知らんけど。

テレビ2時間枠だから、128分の映画が90〜100分ぐらいに編集されているのだろう。
それにしても・・、それにしてもーー長い・・。クソ長いぜ、この映画。
一時間ドラマにしても良いくらいだ。

「グリーン・ディスティニー」の過剰なワイヤーアクションに辟易していた僕は、この手の映画は敬遠していたのだが、この映画も飛ぶ飛ぶ。しかもへっぽこCGの合わせ技。
チャン・ドンゴンの走りっぷりときたら、せっかくの男前が台無しだ。
いきなり上司をおんぶして砂煙を上げながら時速80kmで走るのですぞ。

ここから家族全員、拳を振り上げ総突っ込み大会。
「こ、これはーー、カンフーハッスルとか少林サッカーの、ありえねー系なのかっ。」

冒頭の饅頭落とし少女に「ゴージャスな人生を歩む代わりに真の愛は得られない。いいわねっ!プロミスよっ!」と曰う女神。
惚れたはれたも知らん幼気な少女に無謀な約束させるなよ。腹空かしているのじゃあ、今晩も明日も飯が無いのじゃあ。「愛はいらぬ。食いっぱぐれのない人生ほしー。」と答えるのは明々白々である。
なんか導入部分から無理がある。

この成長した少女が傾城(セシリア・チャン)。
なんかワガママ女で可愛くないんですけど(顔も性格も)。
光明を演じるは日本から真田広之。格好良く登場するも、段々とニヤけた好色おっさんに成り下がり・・・。
んでチャン・ドンゴンは四つ足で走るし。
この三つ巴のラブストーリーに超美形の無歓(ニコラス・ツェー)が絡み人差し指棒を駆使して壮絶、壮大な歴史絵巻だあ。

大河ドラマにしては人物描写がスカスカ。ギャグ映画にしては突き抜けてない。御伽噺にしては生臭すぎ。

さて、編集でカットされた部分もちゃんと観なければならない。
今度のツタヤの半額デーは「PROMISE」でプロミスよっ!!
って、二度と観ないよ。

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