2009年4月22日 (水)

Lotusflow3r/Mplsound/Elixir

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だいたい、この紫おっさんとわしはそんなに年が違わないのですぞ。
それなのに。それなのに。

片や一回ツアーをちょちょいと回るだけで50億円を叩き出し、対するわしは昨日歯科院で治療費「2000円です。」と言われて財布の中を見たらなんと2円。(自慢ではないが実話だ。)

思わず「2円て・・・。」と呟いたわ。

資質というものが根本的に違うんでしょうよ。その上、努力というものもされているのでしょうよ。
そりゃあのお方が血豆を潰しながらギターの練習をしている頃、僕はストリップ劇場をハシゴしたりピンサロで「ハッスル。ハッスル〜♪」と騒いでいたのかもしれない。

だからといって、2円はないでしょ。2円は。
へたに2円なんぞ財布に入っていたら、スッカラカンより虚しい。

僕は思った。
「これが格差社会というものなのか・・・。」

さて、紫おっさんの新作は3枚組。
オリジナル2枚+プリンスプロデュースのBria Valenteという人のアルバム1枚。

ちなみに僕はプリンスの全アルバムを聴いていないし、コアなファンでもないのでワケの分からんこと書いても知らんけんね。

その1.Mplsound
80sミネアポリス水飴系

オープニング(There'll never B) Another like me
レヴォリューションとかニュー・パワー・ジェネレーションの頃のイメージ?非常にエロくてよいです。

Chocolate box
さらに良し。チープなシンセの使い方が気持ちよいですな。男として同性の喘ぎ声はいらんっ。いや、いるっ。控えめなギターもかっちょよし。

Dance 4 me
ハレルヤでネバネバ

U’re Gonna C Me
こんな曲をバックにきれいなおねいさんと戯れたいもんです。バラッド。

Here
こりはダウンロード版だけなんかな。冷し飴程度のさらっとしたネバり。バラード。

Valentina
起伏の少ない盛り上がり方&変調が心地よい。プリンスはこんなんが好きだなあ。

Valentina
Paradeの頃の曲調かな。

Ol' Skool company
プリンスがやるとHIPHOPも聴けてしまうから不思議。

No More Candy 4 U
すげえね。安っぽいポップもアンティークのセルロイド人形のような魅力的に変身させてしまう。

その2.Lotusflow3r
60-70s金太郎飴系

只今、蛇ローテーション中

オープニングFrom the Lotus. . . Boom
なんすか、これ。ラリーカールトンばりの艶やかなギター・・・。インストです。軽くお漏らし一滴。

Crimson and Clover
やらしいボーカル。アグレッシブなギター。かっちょ良すぎてお漏らし、さらに二滴。

The Moning After
ちょっとやらしいボーカル。キャッチーで明るい曲。プリンスらしからぬ乾いた感じもいいかも。でもボーカルがやらしいから。

4EVER
ここいらで軽くスローなロックを入れるタイミングいい。

Colonized Mind
この曲、むちゃくちゃかっこええです。クラプ豚、サン棚と泣き泣きギター合戦しましょうというほどのブルージーなナンバー。

Feel Good
ファンクなロック。もうスライとかプリンスが限度だな。って何が限度なんだ。

Love Like Jazz
ちょっとこの辺でヴォッサな感じ・・・。

77 Beverly Park
インスト。トミーリージョーンズが馬を引きながら旅をする。つう感じですかな。
おほほほ〜わたしをつかまえてごらんなさーーーい。

Wall of Berlin
ギターの音色が心地よい。途中のドライブ感あるギターといい、この人ほんに変幻自在だな。

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キッチュ。いいな、これ。

Dreamer
あのですね。Voodoo Childなんですよこれ。ジミヘンオマージュ。
ちなみにこういうのがオマージュという。
あーいうのがパクリ。(←適当に当てはまる人いれてください)

Back to the Lotus
インスト。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も過小評価されている25人の ギタリスト」第1位。

というわけでこのアルバムは我が家のCDボックス「一生もの」コーナーに納まったのであった。

その3.Elixir
おまけ、抱き合わせ系
これ聴いてません。すいましぇん。

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2008年8月 2日 (土)

Riseで都会に浸る

ラジオから「A Taste Of Honey」が流れてきた。
懐かしい。

ビートルズではなくハーブ・アルバート。
軽快な曲の割にしんみりしてくる。鼻から少し涙も出てくる。

ハーブ・アルバートといえばスムース・ジャズ。
ぶっちゃけ、イージーリスニングですか。

ルー大柴風だと「イージーなリスニングだね。」だね。

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「Rise」を引っ張り出して聴いてみる。
この「Rise」はA&Mレーベルの創業者でもあるトランペッター、ハーブ・アルバートが1979年に発表したアルバム。
タイトル曲の「Rize」がまた名曲なのですな。相当、妄想に浸れます。
都会に生きる僕の心の隙間を見事に表現した曲と言えるでしょう。

一人のクリスマスイブはいつもの数倍孤独を感じると言うが、これを夏に置き換えてもいい。
誰も誘ってくれない盆踊り。僕は街に出かけることにした。
手を繋ぎ楽しそうに行き交うカップルや幸せそうな家族連れ。

羨ましいという感覚さえも過去に置いてきてしまった。
私の顔からは感情というものが削げ落ちてしまったようだ。

トレンチコートの襟を立てる。もちろんその下にはシルクのシャツである。
第三ボタンまで外すのも忘れていない。

ふと人通りが途絶えた。煌めくネオン。ロンリーなマイハート。
浴衣姿の女性が足早に私を追い越す。
「ねいちゃん。一緒にトゥゲザーしようぜっ。Come Together!!!」

私は、おもむろにコートの前をガバッ!!



Rise




これA Taste Of Honey、ナイスダンスっ




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2007年6月21日 (木)

ちょとテスト

ちょっとテストです
ポールのyoutube貼ってみる。
このCMいいね。


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2007年1月19日 (金)

Basement Jaxxでピロシキを

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一時、ラジオでよく流れていた。
ベースメント・ジャックスの「テイク・ミー・バック」。
そういや、なっちゃんのブログで紹介してたな。

ほうー。こんなPVだったのか〜。コザックダンスが激しい。
ちょっと自分が踊っているところを想像してみると、しゃがんだ体勢から一回足を前に出した所で腰が砕けて太ももが痙攣しふくらはぎが肉離れをおこして床にうごめく自分。

こんな時は無理をせず、暖かい部屋でボルシチとピロシキを食べたい。
さてピロシキと言えばパルナス(ロシア風洋菓子のメーカーだ)である。
しかしパルナスは数年前、役目を終えた・・と長い歴史に幕を閉じたのである。

日曜の朝だっけ、パルナス劇場というパルナスがスポンサーのアニメ番組があって「リボンの騎士」だったか「ムーミン」だったか、放映されていた。

影絵で女の子がロシアの空を眺める(だったっけ?)なコマーシャルが最初に流れて

ぐっとかみしめてごらん〜
ママの暖かい心がお口の中にしみとおるよ〜


と日曜の朝から「このやるせない気持ちをどうしてくれるのよ・・・。」と哀愁のメロディと歌詞で僕は何度枕を濡らしたことか。

なんと、パルナスの歌を発見!!
(ページ下のほうで曲聴けます)

こちらはパルナス非公式ホームページ

今パスナスを継承するピロシキ(パルピロ)を食べたければ「モンパルナス」に行くしかない・・。
って別にモンパルナスの回し者ではありません。

おっと、これがベースメント・ジャックスの「テイク・ミー・バック」PV。
クセになる良い曲。

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2006年11月24日 (金)

口笛の歌

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Peter, Bjorn & John 「Young Folks」

朝、仕事場で珈琲を飲んでいると、どこからともなく口笛が聞こえてきた。
誰だ?
今時、口笛を吹きながら歩いている奴なんか矢吹丈と赤木圭一郎ぐらいだ。
一体、誰なんだ?

足音が近づいてくる。
カッカッカッカッカッカッ。
口笛も近づいてくる。
ひゅーひゅひゅひゅひゅーひゅーひゅーひゅーひゅー・・・

仕事場のドアが開け放たれる。
ひゅーひゅひゅひゅひゅーひゅーひゅーひゅーひゅー

himitugirlであった。

himitugirlとは私と同室で働く、最近挙動不審のなっちゃんのことである。

「そ、その口笛は、一体何なのだっ?」
「・・・・・・・。」
「なのだっ?」
「・・・・・・・。ふんっ。」

挙動不審のなっちゃんは、相手にしてくれなかった。
気になる。
なんだ?なんで口笛なのだ?

帰り道、学校帰りの小学生が口笛を吹いている。
「ひゅーひゅひゅひゅひゅーひゅーひゅーひゅーひゅー♪」
「kちゃんは口笛が上手いね〜〜。」

どうも、彼女はkちゃんというらしい。
私は声をかけてみた。

「kちゃん・・・。その曲は何ていうんだい?」
kちゃんはにっこりと笑って応える。
「じゅんとするの。」
「じゅん・・・・?」
「うん。」
kちゃんは走り去った。

駅の構内でも階段を上るお梅婆さんが口笛を吹いている。
「ひゅーひゅひゅひゅひゅーひゅーひゅーひゅーひゅー♪」
「それは何という曲ですか?」
「ふがっ!!」
お梅婆さんは何かを伝えたかったようだが入れ歯が飛んできただけであった。

電車に乗る。
前の席に座ったOLのRさんが、おもむろにコンパクトを取り出す。
「ひゅーひゅひゅひゅひゅーひゅーひゅーひゅーひゅー♪」
まただ・・・。また、この曲だ・・・。
口笛に合わせて白粉を塗りたくる。

「あ、あの・・・・。」
OLのRさんは僕を睨みつける。
こ、怖い・・・と思ったら眉毛がなかった。

「なによっ!」
「い、いえ。その曲は何という曲ですか?」
「ふふん・・。」
「・・・・・・・。」
「モキモキするのねん。」
「・・・・・・・。」

ち。
久しぶりにブログ更新したら何書いてるか判んねくなっちまった。



口笛の歌

※じゅん・・・こころがじゅんとするの意。
※モキモキ・・・こころがモキモキするの意。

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2006年8月25日 (金)

Brendan Benson

Brendan

ブレンンダン・ベンソン。
ラカンターズでジャック・ホワイトの相棒をやっていると聞くまでは全くもって知らなかったのだけど、かなり良い。すごく良い。

the alternative to love」という新作(といっても1年前なのだが)を聴いてます。

こーいうのを「パワーポップ」というのだそうな。
同室の会社のH君が「パワーポップ」が好きらしいので、「パワーポップ」って何ですか?と聞いてみた。

で、「パワーなポップです。」という答えが。いや、うそですけんど。

仕方がないから自分で調べることにした。

Power

力、能力、才能、権力

Pop

ポンという音を立てる、ポンとはじける。(これは違うな)
ひょっこり現れる(これも違うでしょ)
通俗的な, 大衆向きの(あえて無視)
((米略式))おやじ(こ、これだっ!!)

パワーポップ=おやじ力(オヤジリキと読もう)

どうオチに持って行っていいか判らないので、おやじ力ということで一件落着。
まあ、ほんのり加齢臭漂う音楽ということで良いのではないでしょうか。

オープニングの「Spit It Out」で、ふーん、ストロークスみたい?と思いつつ。
ああ、結局ビートルズなのか。キャッチーでメロディアスなロック‘N’ロールということなのか。
Cheap TrickやJELLYFISHてな感じなのでしょうな。
んじゃ、ポールの新作はパワーポップなのか?というとそういうわけでもなさそうだし、やはり「おやじ力」と結論づけた方がよろしい。

で、ブレンダン・ベンソンは、おやじ力指数が高く、枯れた味わいがGood。
しかし、Popな人たちは、Popのくせに徹底的に知名度が低く、アンダーグラウンドなんね・・・。

music.download.comで
アルバム「Lapalco」の「Tiny Spark」(MP3)がダウンロードできるす。

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2006年5月11日 (木)

マイ・フェイヴァリット・シングス

名曲は突然現れる。


私の探していた曲はこれだったのだ。
太陽の向こう側からやってきた4人組。

頭から離れない・・・。
離れないんだよ・・・・。

ハムリンズ

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2006年5月 7日 (日)

Blind Faith

Blindfaith

ブラインド・フェイス「スーパー・ジャイアンツ

電車に乗るときのスタイルとして、両手でつり革を持つようにしている。
勿論、これは痴漢と間違われないようにする為の自衛手段である。
「あ~た、どこ触ってんのよっ!!」
「お~ふぉふぉ。ほ~~れ、私の両手はこのとお~~りっ!!」
間違っても釈明時に大股開きで腰を振ったりしてはいけない。
エルビス・プレスリーの腰つきの法則である。

「何を失敬なっ!私は両手でつり革を持っているのであるぞっ!」
この時、両膝は内側に絞り込むようにして内股にするべしっ。
エルビス・コステロの腰つきの法則である。

さて、つり革を持ち、くるくると回っていた時のこと。
いつもより気持ちよく高速回転していたのだが、前の座席の若いカップルの会話が耳に飛び込んできた。

「へぅえぅ~そぅなぅんぅだぅ~~。クぅらぅぷとぅんんがぁ~~すぅきぅなぁのぅ~~~♪」
回転していたので聞き取りにくかったのだが、どうもクラプトンと言っているようである。
私は回転を中止して、二人の会話に聞き耳を立てることにした。
新入社員の歓迎会の帰り、といった風情である。新入社員の彼女と帰る方向が一緒だった先輩社員?

どんな音楽を聴くの?・・・といった展開のようである。
「クラプトンなんか好きなんです・・・。」
ま、よくある中年好きというやつですな。よろしいですな、クラプトンさんはモテモテで。

ところが、ツボを直撃したようで、俄然張りきりだした先輩君。

「そっか~~。クラプトンが好きなんだ。渋いねー。」
「うふふ・・・。」

・・・・と、ここで「ワンダフル・トゥナイトはロマンチックだねい。」程度にしていればよかったのだ。

「ど、どのアルバムが一番好き?僕は『ワズヒア』なんていいと思うんだ。やっぱブルースはガツンとこなくちゃね。いやいや『ノーリズントゥクライ』も好きだよう。でもやっぱ女の子は『バックレス』とか『スローハンド』が好みなのかねい?」
「は、はあ。」
「えっ?なになに?」
「い、いえ・・・。」
「えっ?じゃ、クリームはどぅ?サンシャインオブユアラブどぅ?」
「・・・・・。」
「えっ?クリーム知らない?ジンジャ~ベイカァ~、ジャックブルース~」
「・・・・・。」
「知らないんだぁ~。んじゃ、ヤードバーズは?」

いや、状況からして知らなさそうに見えるけど・・・・。
こんな調子で、ジョンメイオールだのジミーペイジだの、下を向き黙り込む彼女に20分程講義は続いたのであった。

そして先輩君、彼女が困り果てているのに気がついたか喋り疲れたか、最後の一言・・・
「ブラインド・フェイスはどぅ~~?」

彼女は先輩君の方を向かずに、首を振っただけであった。

その後の二人の沈黙。
私は再びくるくる回りながら考えた。
「ブラインド・フェイスのジャケット・・・。あの少女はあんまり可愛くなかったけど、おっぱい、なんかいやらしかったよなあ。」

クリーム解散後、クラプトン、ジンジャー・ベイカー、スティーヴ・ウィンウッド、リック・グレッチの4人が組んだスーパーグループ、ブラインド・フェイス。
一枚こっきりのアルバム「スーパージャイアンツ」は一世一代の名作。だそうですが、当時は、スティーヴ・ウィンウッドの歌物アルバムつう評価もあり好き嫌いが分かれていたようである。
僕は、年に一回聴くか聴かないか・・・。
今となってはプレゼンスオブザロードなんて珠玉の名曲殿堂入てな感じだすね。

この後、デラニーアンドボニーのツアー参加からデレクアンドドミノスと続いていく・・・のだが、知ってる人は知ってるし、知らない人は知らんよなあ・・・。と私の回転はさらに加速するのであった。

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2006年4月18日 (火)

prince 〜3121〜

3121

prince「3121

やっぱりプリンスは凄い。こりゃまた凄い。只今「Fury」ヘビーローテンション中。
ファンクとロックの匙加減が絶妙なのですな。
「The Word」のアコギとサックスの絡みは鳥肌もんだす。

この人は才能が枯渇するという事はないのだろうか。
同室の友人に聞いたら「あと50年分の楽曲は確保されている・・・。」らしい。
つまり僕のような凡人が「プリンスはもう終わったな・・・・。」なんて曰うことがあったとすれば、それは50年後のことなのかもしれない。

やはり、僕のお尻の琴線をびんびん弾いてくれる音というのは、結局70年代80年代の音ということになるわけで、この80年代ド真ん中サウンドのアルバムは、ここ最近のプリンスのアルバムでは最高傑作。
前作『Musicology』は、ほとんど聴いてないです。すんまそん。

しかし、あれですな。80年代というのは素っ頓狂なダンスミュージックが全盛の時代でして、当時は嫌悪しておりました。クラブをデスコと呼んでいた時代だす。
70年代はまだ黒っぽい時代だったけど80年代はダメダメっす。
だいたいやな、ええ若いもんが、デランデランとかバニャニャラマとかでふにゃふにゃするないっちゅうことなのぢゃ。
アイアンメイデンを聴いて頭振れっ、レインボーを聴いて正拳突きれっと私は言いたい。
ピンクフロイドを聴くときはステレオの前で正座をしれっと言いたい。

こりは、僕が入り口の服装チェックで入店を拒否されたから言っているのではない。
男同士で入ろうとして「女性同伴でないとダメです。」と入れてもらえなかったから言っているのではない。

追記
この記事にスパムコメント多発だす。
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2006年1月17日 (火)

Paul McCartney

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Paul McCartney「Chaos and Creation in the Backyard

ソロになってからのポールは、WINGSを含めて常にトップを走り続けてきた。
売れ行きとして、やや伸び悩んだのは、「WINGS Wild Life(1971)」と「Press To Play (1986)」ぐらいではないかな。
それでも全英、全米どちらかで10位は確保しているのである。

これは恐ろしいことですな。1位、2位は当たり前。悪くてベスト10。
ビートルズ以降の30数年間、走り続けてきたのである。

しかし「Flaming Pie(1997) 」の頃から、親しみやすくて売れ線のアルバムを作るということに興味をなくしてしまったのではないだろうか・・・などと思うのである。
もっともこのアルバムは大ヒットしたのだが。(日本じゃ、あんまり盛り上がらなかったかな。)

ところが前作「Driving Rain(2001) 」で、ついに失速してしまったのである。
失速といっても、売れ行きだけの話で、ワールドツアーということも手伝って話題には事欠かなかった。

そしてこの作品「Chaos and Creation in the Backyard」は、はっきり言って傑作である。と断言してしまおう。

そして、ズバリ地味です。

コマーシャルな曲は一切なし。
かろうじてシングルカットされた「Fine Line」が、ややポップな香りを残すだけである。
最初から最後まで「小品」という言葉がピッタリとくるアルバム。
水の如く、すっと体の中に入ってきて、哀しい気分と共に風となって抜けてゆく・・・。
ああ、なんてぼくは詩人なのだらう。
そこには田園の風景があり、風車が回り、鳥が舞う。
ああ、ボキャ貧困なので、小学生みたいな言い回しだよ。お富さん。

世界NO.1のメロディメーカーなのである。
その超ぶっちぎり天才が、静かに我が道を行く。

ビートルズも、WINGSもいらない。
今のポールのステージが観たい。

ふぉ。今日は何か真面目でしょ?
別に意識的にではないのだが、地が出たって感じかな。
やれば、できるじゃん、おれ。

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