2010年9月14日 (火)

クロスロード

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ロバート・ジョンソンはギターの腕とひきかえに自分の魂を売り渡した。
そのクロスロードの伝説を映画にしたのかいな。

ウォルター・ヒルが「ストリート・オブ・ファイヤー 」でノリノリだったころの作品というのもあって相当の期待を持って観始めた。

冒頭のモノクロ映像。四つ辻に立つロバート・ジョンソン。
およよよ。この映画は良いですよ。

どどーーん。場面は変わって、ギターを弾く少年。(ギターの吹き替えはライ・クーダーらしい)
なんとベストキッドのラルフ・マッチオ。
クラシックの音楽学校の学生なのだが、どーもブルーズに魅せられてしまったらしい。

で、ロバジョンゆかりの老人の手ほどきを受け、ブルーズの真髄を極める旅に出るのであった。
弟子入り、女の子との出会い、んで最後のギターバトル。
なんじゃギター版ベスト・キッドみたくなってきた。

で、この監督のウォルター・ヒル、確信犯なのか勘違い野郎なのか、映画自体が全然ブルージィぢゃない。

なんてったって最後のエレキ合戦の対戦相手がスティーブ・ヴァイなのですから。
ブルーズの対極みたいなギタリスト連れてきてどーする!当然、メタル早弾きで挑んでくるし。

対するマッチオ君はクラシック曲で応酬するわ、どこがクロスロードやねんっ。

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2010年8月19日 (木)

かいじゅうたちのいるところ

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多分原作の絵本は、その昔家に転がっていたと思う。
絵は魅力的だったから覚えているが内容はあんまり覚えていない。
おかんに叱られて、かいじゅうの国に行って遊ぶんだっけ。

映画はスパイク・ジョーンズの実写版で、相当ダークな味付け。
んで、主人公のクソガキが可愛くない。癇癪持ちで、おかんや姉ちゃんにかまってもらえないと荒れる荒れる。物は壊すわ、地団駄踏みまくるわ。おらはこんなガキ嫌いです。

そんなガキだからカイジュウの島に行っても「わしは王様じゃけんのう、おまえら瞬殺だぜよ。」とだまくらかしよるのですわ。ああ、やだよ。

カイジュウたちもカイジュウたちで人間社会の縮図みたいなところで、嫉妬や疑心暗鬼、不仲に暴力、こじれまくっております。
暫定王様になったガキは、カイジュウたちと踊ったり要塞を作ったりと、一時は和やかな雰囲気を作ったのでしたが、やっぱガキはガキ、複雑なカイジュウたちの心を解きほぐすには至らず「わし、やっぱ帰るわ。」と帰ってしまったのでした。


こんな原作かよ。


いやーー、子供を育てるのは大変ですな。

着ぐるみのカイジュウと音楽はいい感じでした。

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2009年8月14日 (金)

崖の上のポニョ

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宮崎駿の作品には全くもって興味はないのだけど、会社の昼休みに弁当を食べながら総務課のサユリさんに「ポニョ観ました?」とか聞かれると「うん、やっぱ宮崎駿はいいよね。」とか言っておかないとサユリさんに嫌われてしまうし、飲み屋ののヨーコさんに「あら、意外と素敵な映画観てるじゃない。」と褒められるかもしれんし、でも僕は自営業だから本当はサユリさんは実在しないし、立ち飲み屋にしか行かんのでヨーコさんどころか来年米寿を迎えるおヨネばあさんがカウンターの奥でこっくりこっくり舟を漕いでいるのだけど、紳士の嗜みとしてポニョを観てみた。結構面白い。

と思ったら対象年齢が5歳とのことでした。




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2008年6月12日 (木)

クローバーフィールド/HAKAISHA

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冒頭のビル破壊シーンンは、否が応でも9・11を連想させる。
あの時の映像はテレビの前で、これは現実なのか、それとも映画の予告編でもやっているのだろうかという錯覚に陥ってしまった。

そしてこの映画は、あまりにの臨場感に映画を観ているという事実を忘れて「これは今、現実の出来事なんだ。とズボンに黒い染みが広がっていくのを黙って受け入れるしかなかったのである。

あの悲惨なテロ事件とモンスターパニック映画を同列に語る事は不謹慎なのだろうけど、根底に流れるテーマは同じなのである。

人間は巨大な暴力に対しては成す術がない。

あのアメリカの兵力が役に立たない。市街地戦の状況はモンスターという荒唐無稽な設定を差し引いてもリアルな戦争を想起する。

どかーーんと来て、ぎゃおーーんと来て、わらわらわらですぜ。
鑑賞映画を通り越して疑似体験映画とか体感型アトラクション映画と言われるこの作品。

そう、ドキュメンタリータッチなのですな。
「ブレアウィッチプロジェクト」と同じ手法。全編、ハンディカメラで逃げながら撮影したという設定。

なんでこんなことになったのか、何が起こったのかという説明は一切なし。ハンディカメラ風の荒い画像でわらわらっと、ぶにゅっと、ぶしゅっと・・・。滅茶苦茶怖いですぞ。

しかも手ぶれ画像でみんな酔っぱらって、映画館のお客は「うぷ。」と口を押さえながらトイレに駆け込むわ、僕は前の席のおねいさんに「うぷ。」とお粗相してしまうわ、館内は右往左往の大騒ぎ。
さすがパニック映画なのである。

ストーリーは、どかーーんと来て、ぎゃおーーんと来て、わらわらわらで逃げ回るというお話。
しかし、ドキュメンタリー風ではありながら、さりげなく男と女の話も織り交ぜつつ結局それがどうしたという結末もハリウッド映画にしては上出来。

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2008年5月21日 (水)

ゴースト〜天国からのささやき

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100パーセント泣く!というドラマがあるらしい。

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100パーセント泣く!口コミで着火!死者からのメッセージドラマ
(シネマトゥデイ - 05月20日)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=492710&media_id=14

死者のメッセージを聞く能力を持つ普通の女性が、愛する人を失った人々の心を癒やしていく海外テレビドラマ「ゴースト〜天国からのささやき」が、いま「観たら100パーセント泣く!」とマスコミの間で評判だ。

(中略)

物語は1話完結だが、その1話、1話が夫を亡くした妻、子どもを亡くした母、親を亡くした少年など、必ず誰でもどのエピソードかで自分に近い境遇を見つけ、号泣してしまう。シーズン1のエピソード22まで観て1度も泣かなかったという人がいたら、逆にその人は何か問題がある人だろう。

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「泣かなかったら何か問題がある人だろう。」と言い切られると、色々問題のある僕は泣かないかもしれない。
しかし、人によって「泣き」のポイントは様々なのだから、断言されると困ってしまう。
「必ず誰でもどのエピソードかで自分に近い境遇を見つけ、号泣してしまう。」と言っているのですぞ。「必ず」ですぞ。「号泣」ですぞ。
つまりエピソードのどれかに置き換えて号泣したのですな。で、自分が泣いたから、泣かなかった人は問題あり。

僕も、昔友人に「人妻熟女の背徳(団鬼八著)」を手渡し「これ感動するから読んでみたまえ。」つうたら「あほんだら。下半身が感動したわい。」と激しく叱責と殴打を受けたことがある。
価値観の押しつけは、押しつけた奴の脳天に問題あり、と言いたい。

ちなみに「痴漢電車外伝・ユキエのバストはEカップ(団鬼十著)」は激しく悶絶するので是非読んでみてください。
もし悶絶しなかったら、その人は何か問題がある人だろう。


しかし、写真のおねいさん、悶絶。

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2007年12月12日 (水)

氷の微笑2

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前作の「氷の微笑」が1992年。
そしてこの「氷の微笑2」が2006年。
14年の歳月を経てシャロン・ストーンが帰ってきた。

しかも第27回(2006年度)ゴールデンラズベリー賞にて7部門にノミネート。
そのうち最低作品・最低主演女優・最低脚本・最低前編続編の4部門を見事獲得、という見事なおみやげ付での復帰である。

このシャロンさん、推定年齢48歳。

・・・ナイスバディである。
相当、人為的なメンテナンスが介入しているに違いない。
整形美人がいいのか、ナチュラルなナニがいいのかの問題です。

臭くてもオダギリジョーかフローラルの香りの出川哲朗かという問題です。
ちょっと違うか・・・。
カルーセル麻紀 がいいのか、美輪明宏博がいいのか。
全然違うな。

まあいいや。
とにかくシャロン・ストーンはお綺麗でよかったね、という映画。

前作は、マイケル・ダグラスがシャロンに翻弄され骨抜きにされてダレダレのグルグルにされてしまって羨ましい限りだったけど、今作は知らない男優さん演じる精神科医が「ワシは大丈夫♪」と警戒しながらも見事にデレデレのズブズブにされてしまうのである。

映画自体は前作をチープに仕上げたテレビドラマ風。
ミステリーなのだから先ずは脚本ありきだと思うのだが、手抜きというかやる気の無さ感が全編通してビンビン伝わってくる。

といいつつ「あ、そういうオチか・・・。」と、ありそうでなさそうなラストは結構好きだったり。
ちょっと意外。

さてシャロン・ストーンに言い寄られて貴方は正常心でいられるのか。
僕は大丈夫です。

「こっちに来るんだよっ。」
「はふ。(はい。)」
「何をぐずぐずしているんだっ。早くオパンツをお脱ぎっ。」
「はふ〜ん♪(はい〜ん♪)」
「なんだい、そのショボイおチン○ンは。情けないねっ!」
「ふにゃ〜〜ん。(いや〜〜〜。)」
「さあアタシを満足させておくれっ。」
「うにゃにゃにゃにゃ〜〜〜〜。」


って、これなんの捻りもないただのエロ妄想ですやん。

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2007年8月12日 (日)

空中庭園

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オフィシャルHPの雰囲気からもわかるように、冒頭からクルクル回っている。
なにが回っているのかといえば、部屋の中だったり、バスから見える町並みだったり、登場人物の物憂げな表情であったり。

うーーん。映像の仕掛けがあざといなあ。というのが第一印象。
「こんな映像好きでしょ?」と皿の上に乗せて出されたような気分なのである。
悔しいのは「へえ。全くその通りだす・・・。」

角田光代の同名小説が原作なのだが、この手の小説は全く疎くて先ずは映画から。

舞台は何処かの元気がなくなりつつあるニュータウン。
広いバルコニーがある団地に住む家族の物語。バルコニーには「ERIKO GARDEN」てなプレートもかかっていて幸せの象徴のようである。
そんな優しい母親である絵里子(小泉今日子)は、隠し事は一切なし、何事も語り合える明るい家庭を築いた。
なんてったって家族揃っての朝食の会話が「お前たちを仕込んだラブホテル」の話なのだから。

この時点で、ある意味勘違いしてますな、というのが判る。
「なんでも話せる、隠し事がない。」というのは、「言わなければならない、隠し事をしてはいけない。」状況の中では生まれてはこない。必ず歪みが生まれてくる。言わなくてもいいことを言うのは節操がないということなのだ。

で、この映画の面白いところは、そんなことは百も承知な家族の秘密が浮き彫りになっていくところ。
旦那の貴史(板尾創路)は浮気まくりの足フェチ。娘は学校にも行かずに彼氏とホテルにしけこむ。息子は、知ってか知らずか貴史の愛人ミーナ(ソニン)を家庭教師として家に連れてくる。
永作博美が演じるもう一人の愛人も怖い。いやこれ怖い。何かの拍子にこんな女と深みに嵌まってごらんなさいな♪こんな女、結構いるよ。翻弄されている男も・・・。

ま、アブノーマル全開の板尾創路も魅力的なのだが、やはりこの映画は小泉今日子の顔力だろう。
何気に観ていた前半のコンビにでの一シーン。偶然出くわした娘に肩をたたかれて振り返ったときの表情・・・。
仮面を脱ぎ捨てた無防備な顔に笑顔が差し込む、この瞬間、参りました。
単なるアイドル崩れのタレントだと思っていたのだが、凄い。役者である。

この時点で、この家族は幸せごっこを演じているというのが判る。
一見穏やかではあるが、一皮剥けば嘘と裏切りで塗り固められた実体。
私も、ぱっと見では判らないと思うが、鞄の中にはリカちゃん人形を忍ばせ一時間に一回お尻を撫でている。
通勤中、iPodから流れてくる音楽は、ジミヘンやストーンズではなくリカちゃん電話のお話なのだ。
統計によると普通の日常生活を送っていながらアブノーマルな性癖を隠し持っている人の割合は32%。
さらに医療機関で治療、カウンセリングを必要とする人は12%。
つまり通勤電車に100人乗っているとすれば、32人は私のようにブラジャーをしていたり、パンチーはTバックであったり、洗濯バサミで乳首を挟んでいたりするのである。
今、後ろでツマが家事をしているのに、平気でこんな文章を書く私は凄いと思う。
尚且つ、その通勤電車の中の12人は病院送りなわけだ。

すんません。うそです。まーーったくの嘘です。
でもさーー、この数値、結構いいセンいってると思うんだよなーーーー。

ま、そんなわけで、観ている間は小泉今日子の顔力に圧倒されていたのだが、映画そのものとしてはどうなんだろう。
あまりにも不必要、過激な描写が多すぎる。
例えば絵里子の本質を表そうとしたのか「血」の描写が嫌らしい。
フォークのシーンはいかにも日本映画的な安っぽい描写だし、赤い洪水も「シャイニング」を連想させた時点で失敗である。

中盤の「バビロンにようこそ。」と刺青を見せる兄ちゃんも、あまりにも唐突として登場する意味が判らない。
「バビロンの空中庭園」に引っ掛けているのだとすれば益々お笑いである。(原作を読めば判るのだろうか。)

絵里子の母親(大楠道代)もバスの中で煙草を吸うような傍若無人ぶりから一転、観客の共感を呼ぶ言動。
あまりにも映画的といえば映画的なのだが、もっとシェイプすれば良かったのかも・・・。

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2007年4月29日 (日)

ギフト

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ちょいとサスペンス調のホラー。
今ひとつ物足りない感もあるが、なかなかの良作だったと思う。
監督は「スパイダーマン」でお馴染みサム・ライミ。

この人、昔は「死霊のはらわた」シリーズ等のちょいとB級テイストで下品ななところが魅力だったけど、「スパイダーマン」シリーズ のあまりにも手堅すぎる最近の作品は、はっきし面白くない。
「スパイダーマン」は「2」までは我慢して観たけど「3」は観る予定なし。
でも「シンプルプラン」は結構面白かった。ライミ作品は破綻系がよろしい。

この「ギフト」は、俳優人がすんごい。
主人公にケイト・ブランシェット。
この人は美人なのかそうでないのかよく判らんところがいいです。

霊能力を使ったカード占いで細々と生活しているという設定なのだが、生活に疲れながらも子供たちと生きていくんだぜい、というボロは着ててもこころは・・・てな演技が絶妙に上手い。

・・・って、演技派の俳優だから当たり前と言っちゃあ当たり前なんだけど、DVD特典のインタビューを見ると、やっぱスターさんですやん?
映画の役とかイメージとはかけ離れた自信たっぷりの態度で、いい服を着てメイクもヘアもスタイリスト入れてまんねん!という姿を見るにつけ「俳優は映画の中が一番だねい。」と改めて思ったのである。
いやいやケイト・ブランシェットは好きな女優さんです。

ヒラリー・スワンク?
なんで、こんな映画に?と言いつつ、彼女のおかげでなんとなく格調高い映画になったような気がするのである。
DV旦那にボコボコにされる辛い役。

DV旦那がキアヌ・リーブス?ここに来て大根登場。
荒くれ旦那役は無理っしょ、と思ったら、やっぱ無理だった。
でも髭面が繊細なイメージを多少消していたのは良かったかも。

ケイティ・ホームズ・・・。尻軽淫乱女役で死んじゃうよーー。
実際はどうなんだーーー。

と、豪華ラインナップでお贈りする「ギフト」。
サスペンスとしては、それほど目新しい内容ではなく展開もいたって緩やか。
しかも霊能力を織り交ぜてしまったら、何でもありになってしまう、丸く納まってしまう。
キャストのおかげで得してる映画ですかいな・・・。

しかし犯人は最後まで判らなかった鈍感な僕。(大半の人が途中で判るという・・・。)
「ま、鈍感なのも心が純真な証拠なのだねい・・。」とにっこり微笑んだのだが、恐ろしい結末が待っていた。


ツマが傍を通り過ぎざまに言ったのである。

「あら、その映画、また借りてきたの?」

 

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2007年4月24日 (火)

クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!

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先日テレビで「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ」を観た。

当然、皆さんは映画館に足を運ばれたことと思いますが(僕は行かなかったけど)。
それでも映画館に行けなかった皆さんはとっくにセルDVDなりレンタルなりで、ご鑑賞済みだとは思いますが(僕は借りてこなかったし買いもしなかったけど)、それでもテレビ放映ともなればビデオ予約できっちりと押さえておくことは忘れない。
今、公開中の「嵐を呼ぶケツだけ爆弾!」に先駆けてこの時期、昨年の作品を放映するのはお約束だから我慢していたのだよ。

迷走中のクレしんシリーズ。さてさて「踊れアミーゴ」はどうなのか。
シリーズ最低の映画であろう2005年の「伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃」を上回る出来の悪さという、もっぱらの評判ではあるのだが。

「栄光のヤキニクロード」「夕陽のカスカベボーイズ」辺りが限界なのか。(この辺りが観賞に堪えうるギリギリラインだ。)
もうクレしんは終わってしまったのか。期待せずに観てみよー。

むぅ・・・・・・・・。

今回のプロットは「ボディスナッチャー」路線ですな。
ちょいと不気味な導入部分が素晴らしいではないか。なかなか良いではないか。

ある日突然、家族や仲の良かった友達が別人に入れ替わっていたら・・・。
いやーーん。この心理的SFホラーな展開、好きなんよ。
しかも、入れ替わった人たちの共通点は・・・・。

サンバが好きなのである・・・。


いやーーーん。

この見事な導入部からドキドキの中盤までは良い。
問題はここから。
頑張って作り始めたけど締め切りが迫って来たので何とか形だけ整えてみましたん、な展開。

むぅ・・・・。
今回はキャラが立っていません。
しんちゃん、ひろし、みさえ。肝心の主人公の影も薄すぎる。
悪役の描写も薄い薄い!

さあ、ここから、どうなる?どうする?
と、期待を持たせて「え?もう終わり?」
しかし期待を持ってわくわくしながら観るなよ、自分。

もちろん後半にも見所はありますぞ。
アミーゴ鈴木としんちゃんを助けるジャクリーン(だっけ?)のサンバ対決。
これは面白い。こんなにユルイ真剣勝負は久々に見たぞ。
僕の笑いのツボはここだあ。

むぅ・・・・・。
クライマックスも何もあったもんじゃないけど「3分ポッキリ」よりは上の評価をくだしましょう。
しかし残念だ・・・。何かが足りない、ぶうぶうぶう。

「ケツだけ爆弾」はどうなんだろうか。
このままクレしんシリーズが終わってしまうのは忍びない。
お願いだ、頑張っておくれ。

ちなみにTV用に相当編集されていたみたいなので、もう一度DVDを借りてこようと思いました。

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2007年4月21日 (土)

グエムル/漢江の怪物

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韓国産のモンスター・パニックホラー。

これは公開当時のTVコマーシャルを見て「おお。このクリーチャーの造型、素晴らしいではないかっ!いつか観よ!!」と固く心に誓っていた作品でもある。
ネットでのレビューも概ね好評。期待がもてそうだ。

で・・・・。
期待してた程ではなかったが面白くないこともない。とってもまあまあ。
「折角のいい雰囲気の映画がなんてこったい・・・。」の残念賞。

ツカミはなかなかだ。
白人のマッドな科学者が、廃棄物をハン川に流しちゃおう・・なんてったってアジアンの国だから環境汚染されたって問題無いっしょ。
という「ウルトラQ」も「悪魔の毒々」も真っ青な導入部分がワクワクさせる。
「うわっ。すげいB級テイスト・・・。」

TVのコマーシャルで見た印象は、白昼迫り来るクリーチャー!!
その大きさが絶妙。大きすぎず小さすぎず。人間よりは動きが速いが、ちょっと機転を利かせれば逃げれなくもなさそう・・。

子供の頃、空想した怪物の襲撃シーンを何となく思い出す。
僕はよく悪夢にうなされる少年だった。町中を逃げまどう少年winos。いろんなタイプのクリーチャーに追いかけられたものだが、その中にグエムル型は確かにいた。

逃げている最中に踏切の遮断機が降りてきて待っている間に捕まったり、急に体が鉛のように重くなって走れなくなり捕まったり(この体が重くなり動けなくなるというシチュエーションは怖い〜)、あと「空を飛んで逃げよう。」と空中に向かってジャンプするも地上50センチを平泳ぎでもがき(しかも時速0.5km)捕まったり、まあ僕の人生は捕まってばかりだなあ。

しかし最終的には目が覚めて全ては解決する。
最近では、枕カバーにプレイメイトのピンナップを仕込んであるのだけど、その手の夢は見ないです。


で、グエムルとのご対面~。これがまたいい。
橋桁にぶら下がっている異様な物体・・・。なんだなんだ、という間に川辺を走り回る潔さ。

さあ・・これからどうなる?期待度1200%!!!
・・・・・と思いきや突如として失速するのですな。
ここからぐだぐだの家族愛映画に突入。

しかしなんですな。主人公は川辺の売店で親父と一緒に働いているのだけど、注文のイカのげそを足一本つまみ食いしてしまうのだ。
で、客から足が一本足りないーーーってクレームが付いて、親父からスコーンと叱られたりするのだけど、これはギャグなのか?
そんな引いてしまう場面が多い。
国民性の違いと言っちゃあそれまでだけど。
笑えないギャグのコミカル路線か?

シリアステーマとしては反米、反マスコミ、環境・社会問題てなものを多彩に織り込んではいるようなのだが、どうも伝わってこない。
この中途半端感はなんだっ。

120分の上映時間もこの手の映画にしては長尺である。
まあ東西問わず最近の映画長いよ。


つまり・・・。
微妙に面白い映画だけに残念っ!!



しかし、あのエンディングは何なのよ。
確信犯的にこのエンディングを選んだとすれば、この監督のセンスは好きじゃないな。

コミカル路線でこの結末は反則でしょ。

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