「ネバーランド」
なるべく予備知識を入れずに映画に挑むことにしている。
「ネバーランド」も然り。
しかし「ネバーランド」という言葉は知っている。ピーターパンが住んでいるところ。
ジョニー・デップが主役なのも知っている。
予想はついた・・・。
ジョニー・デップが緑色の服を着て飛び回るんだね。だねーーー?
フック船長と戦いを繰り広げ、ティンカーベルとウェンディがピーターを奪い合うんだね。
違いますた・・・・・・。
「ピーター・パン」の生みの親、スコットランドの劇作家サー・ジェームズ・マシュー・バリーの物語。
結論。
この映画は良かった。
少し、うるってきちゃったしね。
観ているときは、幸せな気分になれる。
さて・・・・。
実は・・・・・。
それだけなんすね。
「どうだった〜?」
「うん。良かった・・・。」
その後が続かない。
美しい映像。デップの瞳。
懸命に生きるピーター達の母親。
そして、ピーター、ジョージ、マイケル。
観ているときは幸せだったはずなのに・・・。
観た後も余韻に浸ったはずなのに。
後から考えると、何故かスッキリしない。
掛け値なしに「いい映画だった。」と言えない。
なんでかなーー。
もう一人の主役ピーター(フレディ・ハイモア)。
演技が上手くて、繊細で、可愛い。
でも、僕は、あまり好きになれない。
典型的「感動してる?」を感じた僕は、ひねくれ者でごわす。
ピーターの兄弟。
大人の入り口に足を踏み入れた長男ジョージやベンチの下に「監禁」されていたマイケル。
「僕を地下牢から出してください・・・。」
絶対、マイケルのほうが可愛いって〜〜。
この二人の方が好きだな。
ひねくれついでに。
子供の心を失わないバリ(デップ)。
子供すぎて、奥さんの愛を見失ってしまったんだね。
少年の心を持った大人か、大人になりきれない大人か・・・。
さてさて、どちらでしょう?
良い映画。観て損はない。
でも心の引き出しの中に入れておくほどの映画ではないと思う。
・・・・・・・・・・。
何となくわかった。
この映画に感動したのではなく、映画の中にいっぱい詰まっている、あの「ピーター・パン」、誰の引き出しの中にも入っている、あの「ピーター・パン」に 涙したのだ。